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【成長と集団の変化】子どもの自立と親の心

成長と共に変わる集団の種類

人は一人では生きていません。

人は集団の中で生きるモノです。

 

生まれた瞬間から家族という集団に所属し、さまざまな集団に参加していきます。

 

古代ギリシャの哲学者 アリストテレスは「ひとはポリス的な動物である」と言ったとか。

ポリス的=政治社会的

本能として群れることを求めるということ。

人と集団は切っても切り離せないものです。

そんな集団も成長するにつれて種類が変わります。

学童期前期まででの種類について

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そして、学童期の後半ともなると、仲間集団を形成し始めます。

仲間集団

仲間集団は友達や仲間等同性同年代で構成されるグループです。今の時代、異性も入ってくるかもしれません。

自己同一性、「自分は自分である」ということを形成していくために、集団内の仲間と支え合い、共有し、比べあい、モデルとしていく。その中で「自分」を形成していきます。

仲間集団は、それまで身につけた社会のルールより、自分が所属する集団のルールが重視されることがあるなど、子どもにとって大きな存在になります。

仲間外れは嫌という感覚も、当然生まれます。

そのため、時には社会のルールから逸脱する時もあるものです。

大人からの導きや自分たちの葛藤の中で成長していきます。

集団の形成に伴い親からの自立が見えてくる

仲間集団の内容を見ると完全に親の存在がないことに気づきます。

子どもたちは親のいない自分たちの世界を作っていくのです。

子どものことを全て知ろうとすることは出来ません。

オスライオンが育った群れから離れ、自分の群れを作るように自立に向けて巣立つ準備を始めていきます。

少しずつ自分から離れていく子どもをみて親は何を感じるのでしょうか。

複雑に気持ちが絡まっていくことが容易に想像できます。

もちろん、子どもの成長を喜び、微笑ましく思うという気持ちが出てくることもあるでしょう。

その反面、子どもの自立も一つの喪失と考えると寂しさやショックに繋がることも予想されます。

そして、そのショックに繋がった時に子どもを支配しよう、コントロールしようという気持ちが出てくるとそれは虐待に繋がります。

自身は意図していなくても自分自身の気持ちをコントロール出来ないと心が行動化してしまいます。

 

子どもは巣立つものです。

親も子どもから離れていく時期が必要になります。

突き放すという意味だけではなく、それぞれの道を歩く存在として認めていくことを大切にしていきたいです。

参考文献


 

今後も、臨床の中で気になったことを振り返っていきます。

それではまた。