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【子どものハサミ操作】3つの線の段階づけ!難しい子には〇〇から

ハサミの段階づけを考えるシリーズ

 

子どもがよく使う道具の一つにハサミがあります。

ハサミの操作は

  • 手の発達の状況
  • 右手と左手を協力的に使う
  • 見て位置関係を掴む

などなど、さまざまな能力を求められます。

そのため、子どもの年齢や発達状況に合わせてさまざまな段階づけが必要です。

段階づけに関してはこちら↓

 

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前回は、ハサミの形状について書きましたが、今回は切る線の性質の段階づけに注目します。

 

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切る線の性質の段階づけ

線の性質の段階づけは大きく分けてこんな感じで考えています。

  • 直線
  • 方向を変える線
  • 複数方向を変える線
 
一つずつ確認していきます。

直線

まずは直線です。

これですね。皆さんイメージは一緒だったでしょうか。

ちなみにパソコンで直線を書くのは難しかったです。

上の線はテイク8で完成しました。

 

30・55 ハサミを使って、紙、布を切る

引用 乳幼児精神発達質問紙

 

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30ヶ月なので、だいたい2才半くらいからハサミを使い始めるようです。

まずはジョキンと1回で切れる長さから始めましょう。

ハサミの使い始めはハサミとは何か、どうすれば良いかから始まります。

開いて閉じたら切れた。切れたら紙が落ちたなどハサミ動作が何たるかを確認する所から練習すると良いと思います。

 

直線は長くすればするほど難しくなります。

腕を伸ばしていくコントロールや持ち変えの必要性など手の操作や工程数など様々な難しくなっていきます。

ハサミのコントロールが上手くなると直線を連続で切って四角を切ることも出来ます。

方向を変える線

続いては方向を変える線です。

上記の線では

  • 紙を大きく持ち変える
  • 動きのパターンを変える
  • ハサミを開いたまま回すなど今までと違う動きをする
  • 目で線を追い続ける

 

という新しい段階に踏み込みます。
手の動きが苦手な子だと難しさは直線<曲線ですが、
目がどんどん先行して先にいってしまう子では直線>曲線
と難しく感じる子は人それぞれです。
このパターンが上手になってくると
四角や三角、丸などの形を切ることが上手になってきます。
難しさは四角<三角<丸になります。
四角
直線の繰り返しの為比較的簡単です。
三角
ななめが入るので見ることが難しくなります。
ななめに近い線の形と刃の微調整が必要なため難しいです。
 

54・80 はさみで、かんたんな形をきりぬく M<42~54~60>MF<48~60~84>

引用 乳幼児精神発達質問紙

 

男の子は大体4才半、女の子は5才くらいで切り始めるようです。男女で差があるようですね。

複数方向を変える線

最後に複数方向を変える線です。

上記の線では、

  • 細かい角度の調整
  • 動きを複数切り替える
  • 注意の持続化

などの要素が増えます。

注意の持続化は段階が上がると全てかかってきますが、このような線を切るということは、キャラクターの形に合わせて切るとか、紙を切って何かの形を表現するなどの目的が出てきやすいです。

そのため作業は長期化します。

 

子どもがハサミを切る際にどの線までが切りやすいか、考える手助けになれば幸いです。

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