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【遊びの段階づけ】5つの気をつけること。難易度はどれくらいが良い?

 

1,段階づけについて

子どもが長く遊べる遊びと全くしない遊びがあります。
ハサミがしたいと言っても短い線を切る活動や自由に切る遊びはするものの、

三角や四角の形を切るといった遊びを要求すると、ハサミを終了してしまうこともあります。

活動の時間や集中力に影響するものの一つに活動の段階づけがあります。

活動の段階づけは同じ活動でも使う道具や目的、作業の仕方を変えて難易度を調整していくことです。

写真のようにクッキーを作るにしても

  1. 生地を作る
  2. 型抜きをする
  3. 焼く

の工程があります。

段階づけをするのなら

  • 生地を作る時に泡だて器を使う。
  • 道具を使うのが難しいから手で混ぜてもらう。
  • 型抜きを専用の道具で行う。
  • 型抜きを爪楊枝で行う。
  • 焼くのは難しいから型取りまでしてもらう。
  • 焼く工程の中でもフライパンの上に乗せるまではしてもらう。
  • 声掛けをしながら焼いた後のクッキーをとってもらう。

 

などなど

段階づけは工程を細分化する、道具や環境を調整することでいくつものパターンが生まれます。

では、なぜ段階づけをするのでしょうか。

2,段階づけに影響すること

段階づけをする理由は人によって得意なことと苦手なことが違うからです。

同じ作業でも人によって難易度が変わります。

お菓子職人がクッキーを作る時と僕がクッキーを作るのでは難易度が違います。

そもそも僕はクッキーを作ったことは1,2回しか記憶にありません。

先ほど工程を書いた時にも、検索をしました。

なぜクッキーを選んだのかが自分でも謎です。

 

話を戻して、もちろん子ども一人一人で変わってきます。

活動を提示する時に普段気をつけていることを以下に記します。

①手先の器用さ

今の手の使い方を考慮して行います。手を使った活動で掌全体を使う子に細かい作業はそんなに入れません。道具や素材を大きくして手の動きも大きくなるよう促します。

②見る力

細かい構成が見えるか、位置関係をつかむのが得意か、形がどのくらい分かるのかなどを考慮します。目印をつけて注目するところを促したり、位置を伝えたりすることもあります。また三角や四角が分かりにくい子に複雑な形を使わずに出来るものを促します。

③集中する力

集中できる時間や注意の逸れやすさを考慮します。集中の時間が短い子なら一つ一つの工程が短くなるようにします。注意が逸れやすい子は一度に提示する量の調整や周りのモノを片付ける等の調整をします。

④覚える力

一度に覚えられる量を考慮します。二つの工程まで覚えられる子なら二つまで伝える。

三つの工程まで覚えられるなら三つまで伝える等伝える量を調整します。また一度に伝える文章の量を調整します。言葉で聞いて覚えることが苦手な子には絵や写真、動作を使って伝えます。言葉は消えてしまうので。

⑤手順を考える力

どのようにしたら出来るか、手順を考える力を考慮します。卵を入れると声掛けで分かる子にはその声掛けだけを行います。考えることが苦手な子には、卵を叩いて→ひびに親指をあてて→上に持ち上げる?(どう表現しましょうか、動きもいれて伝えると思います)のように動きを細分化して動作工程を細かく伝えます。

 

他にも、道具の形状や感覚の過敏性等考えることはいろいろありますが、上記5つの内容には気をつけています。

3,難易度はどれくらいが良い?

では、活動の難易度はどれくらいがよいのか。

ジャスト ライト チャレンジ (just right challennge)

という考え方があります。

ちょうどよいレベルのチャレンジです。

難しすぎてもダメ、簡単すぎてもダメ。その子にあった難易度の調整が必要ということです。

それがちょうどよくなった時には、

子どもが活動に取り組む時間、もう1回したいという意欲が変化します。

難易度の調整には先ほど挙げた5つの気をつけることを考えて、工程を調整します。

 

子どもの趣味や興味が広がりますように。

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