今回も東田直樹氏の本から学びたいと思います。
書籍「自閉症の僕が跳びはねる理由」は映画化もされたくらい有名な本です。
28か国30言語に翻訳されている世界的ベストセラーです。
当事者の話からイメージを膨らましていきます。
ちなみに「跳びはねる思考」を読んでの学びはこちらから
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自閉症とは
最初に自閉症についての振り返りです。
自閉症には3つの特徴があります。
- 著しい社会性の障害
- コミュニケーションの障害
- 限局された、異常な、強い興味・関心や反復行動
上記内容により社会活動に影響を来たす方が自閉症という診断を受けます。
診断は質問や行動で判断をされます。
背景には
- ヒトの考えが分かりにくい
- 言葉を言葉の通りに受け止める(風呂見ててと言われたら溢れても風呂を見てるとか)
- 興味の偏り
- 視野の捉え方 etc
人によっては、声を出したり、くるくる回ってみたり、急に走り出したり、いろんな行動をしていることもあります。
その反面、寡黙だったり、疲れやすかったりする人もいます。
要は個性によって変わってきます。
関りの中で今何を感じているのだろうと見ていて思う時もあります。
書籍に書いていることが万人に当てはまるわけではありませんが、考えるヒントになるので確認していきます。
回転するものは刺激的
タオルを回してみたり、オイルタイマーをじーっと見たりする方がいます。
その時の集中力は凄まじいです。
回転するものは、とても刺激的です。僕たちから言わせると、それは見ているだけで、どこまでも続く永遠の幸せのようなものです。
書籍では手のひらをひらひらさせたり、モノを一列に並べたりすることについても
幸せや愉快という表現が出てきます。
これは自閉症の特徴にあった
限局された、異常な、強い興味・関心や反復行動
に関連するものです。
好き嫌いの中で起きている出来事ならこの行為に口を挟むことは野暮に思えます。
もちろん場面によって、話を聞かないといけない、作業をしないといけないという時があります。東田さんも人の迷惑になる行為は止めてほしい。と書いておりました。
ただ、楽しいことに没頭出来ることは幸せなことです。
苦しくて苦しくパニックになる
思い通りにならない体、伝えられない気持ちを抱え、いつも僕らはぎりぎりのところで生きているのです。気が狂いそうになって、苦しくて苦しくてパニックになることもあります。
上手く出来ないことや伝えられない気持ち、それらを感じるからこそパニックになってしまうとのことです。東田さんは心の中でこれだけ言語化が出来る方なので伝えられないことへの悔しさは特に強いのではないかと察します。
そんなことでそんなに怒らなくてもいいのに、と感じる場面に出会うことがあります。
出来事の前から積み重なっているものあるのかもしれません。
赤ちゃん扱いされる
僕たちだって成長しているのにいつまでたっても赤ちゃん扱いされます。
僕が言いたいのは、難しい言葉をつかって話して欲しい、と言っているわけはありません。年齢相応の態度で接してほしいのです。
赤ちゃんのように話しかけられるたびにうんざりした気持ちになるとのことです。
この内容、支援者の立場で難しいことは言語の理解がどの程度あるかの評価です。
東田さんは発声による表出はされない方なので、単語での表現や2語文、3語文と短い言葉で伝えられることが多かったのかもしれません。
言葉は長文になればなるほど聞くことが難しくなります。また発達障がいの方の中には、聞き続ける、見続けることが苦手で長く集中することが出来ない方もいます。
特に言語での表出が少ない方には単語で伝えがちです。
そういった時の伝え方はどうしても端的に短い言葉で伝えようとするものです。
本当の優しさというのは、相手の自尊心を傷つけないことだと思うのです。
伝える内容よりも伝える態度、接し方それらが大切になってくるのだと思います。
この書籍では全部で58の出来事について東田さんが感じていることを伝えています。
他にも興味深い内容が書かれているので、興味のある方はぜひお読みください。
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今後も本から感じた内容をまとめていきます。
それではまた。