「のうだま やる気の秘密」を読んで
今回は「のうだま やる気の秘密」という本を読みました。
漫画テイストなので、文字中心の本と違いサクサク読めました。
著者は漫画家の上大岡トメさんと脳研究者の池谷裕二さん
上大岡トメさんは「キッパリ!」とか「スッキリ!」を書かれた方。
読んだことは無いですが、書店で見たことがあります。
脳研究者の池谷裕二さんは東京大学大学院薬学系研究科准教授 アルツハイマーや記憶のメカニズム、脳の可塑性等の脳の研究をされており、文部科学大臣表彰若手科学者賞をはじめさまざまな賞を受賞されています。
本書では上大岡さんが池谷さんに「やる気」について質問し、答える内容になっています。
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三日坊主の理由
やる気の話をする前に脳は飽きやすい構造にあります。
脳が大きな感動をするのは一度だけでその後は当たり前になってしまう。
マンネリ化するとのこと。
ジョギングをした後、気持ちよくすっきりするので、こんな最高なこと毎日したらいいじゃん!と思うけど、次の日には感動が薄れ、次の日は「今日は寒いしな」と言い訳をするループは性格ではなく、脳がそのようになっているからなんですね!
マンネリもめんどくささに慣れると習慣化するので、いかに脳をだまして続けていくのかが大事になります。
子どもの活動の習慣化には大人が手伝うことで出来やすくなるということに繋がります。活動の開始や手伝うことで習慣化への道が出来ていくのです。子どもの習慣化が先か大人の声掛けがマンネリ化して三日坊主になるかの勝負になります。
やる気の元
やる気の元は脳の淡蒼球という場所になります。淡蒼球は自分の意思でコントロールすることが出来ません。
やる気を出すために他の力でスイッチを押すことが必要です。
著書にはスイッチについて4つ書いていました。
Body(体を動かすこと)
Experience(いつもと違うことをする)
Reward(ご褒美を与える)
Ideomotor(なりきる)
上記がやる気スイッチになります。
Body(体を動かすこと)
体を動かすことは脳の運動野の働きになります。
運動野から淡蒼球に働きかけるスイッチです。
とにかく体を動かすことがスイッチに繋がります。
放デイに来る児童で保護者から言われることがあります。
「ここに来ると楽しそうにするんですけど、なかなか家を出ようとしないんです。」
外に出るとりあえず向かってみることがやる気スイッチに繋がるのです。
やる気が出ない時とりあえず動くとやる気が出ることがあります。
児童によっては気分が乗らずにお母さんにくっついていても、何か興味のあることをやり出すと最初は嫌がっていた活動でも行うこともあります。
やる気を出すためにはまずは動くことが大切です。
Experience(いつもと違うことをする)
いつもと違うことをするのは脳の海馬の働きになります。
海馬→前頭葉→淡蒼球の順に働きかけるスイッチです。
同じ活動も場所や道具を変えることでやる気スイッチに繋がります。
児童によってはなぞり書きを毎日すると飽きてきます。
最初は楽しんでいたのに何故?脳がマンネリ化していたんですね。
使う道具を鉛筆からペンに変える、色を変えることでそれならやるとなります。
また、喫茶店でなら作業が捗るというのも場所を変えることでスイッチが入るのでしょう。
やる気を出すためには場所や物を買えることが大切です。
Reward(ご褒美を与える)
ご褒美与えることは脳のテグメンタ(中脳の一部)の働きになります。
テグメンタ→ドーパミン→淡蒼球のスイッチです。
○○が終わったら好きな音楽を聞こうとかです。
私は報酬としてお金を求めますが、報酬を与える時にお金と同等の作用をもたらすのは社会的な役割です。人にやる気を出してもらうためには、「この任務が終わった時には君は部長になっているだろう」とかも有効になります。
やった後に人に称賛されることも大切です。
誉めることもやる気につながります。
ご褒美で気をつけなくてはいけないことがあります。再現可能なご褒美にすることです。
ゲームを褒美にすると再現性が低く、次の褒美はゲームかそれ以上のモノでないとやる気につながりません。
やる気を出すためにはご褒美を作ることが大切です。
Ideomotor(なりきる)
なりきることは脳の前頭葉の働きになります。
前頭葉→淡蒼球のスイッチです。
「なりきる」は「思い込む」に言い換えられます。
受験の「絶対合格」とかの貼り紙もやる気スイッチに繋がります。
何かを始める時に形から入ることでやる気が出るワケです。
書道をするのに書道家が使うような筆を使ったり、書道家のような服を着てみたり、「私は書道の達人だ」という気持ちになることでやる気につながります。
料理をする時にコックさんの格好をするのも良いかもしれません。
やる気を出すためにはなりきることが大切です。
以上やる気の4つのスイッチでした。著書には他にもやる気を作るコツが16種類書かれています。
脳をだまして活動を継続して定着させる!習慣化のコツですね。
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また本を読んで興味深かったことはアウトプットしていきます。
それではまた。