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こんなスプーンは合わない!操作に影響するスプーンとの4つの話

スプーンによって持ち方が変わります

スプーンの持ち方について書いてきました。

スプーンの使い方に影響するのは手の状態だけなのか。

もちろん違います。

スプーンの形状もスプーン操作に影響します。

いくつかのスプーンの操作の状況をみて感じた子供のスプーン操作に影響したスプーンを挙げていきます。

柄が丸いスプーン

持つ所、柄の部分が丸いスプーンは持ち方に影響しました。

親指の動きも出てきて側方つまみをし始めたころ。

食事の意欲が高められたらとキャラクターが描かれているスプーンを買いました。

娘は喜んで使っていたものの握りこむように持っています。

「おやおや、お姉さん持ちになってきただろう」

と持ち変えさせるも、何度も握りこみます。

よく見るとスプーンがどんどん滑っています。

まだまだ食事の時に手を使っていたため、手がネバネバしていたのもありますが、

どうも力が入りにくい。

手を拭いても握りこむ。

 

柄が丸いと指の力が伝わりにくく安定しないようでした。

色鉛筆が丸いのは芯が折れないように力が入りにくくするという意味があるです。

大人では問題ありませんが、手に力が入らない子どもでは難しかったようです。

「つぼ」の浅いスプーン

スプーンの食べ物をすくう丸い所を「つぼ」というようです。

離乳食の時に使うスプーンは口に入れやすいように、つぼが浅くなっていました。

幼児になり、そのスプーンを渡すと、口に入れる導線でポロリと落ちてしまいます。

何度してもコロンと落ちます。

スプーンがすこしでも傾くと落ちてしまうのです。

お腹がすいているのに食べられないので、用意した僕が怒られます。

幼児用のスプーンに変えると食べ始めて一安心でした。

カレー用スプーン

大人がカレーを食べる時に使う大きなスプーンです。

大人が使っているのをみて使いたがります。

そんな時は自分のスプーンを渡すも食べません。

仕方なく、カレー用スプーンを渡します。

 

しかし、道具のイメージが追い付きません。スプーンの先端がほっぺにあたる。

思ったようにすくえない。

食事時間が延びるので集中も切れてご飯を残します。

サルに熊手を持たせて餌を手前に引き寄せるように仕向けたところ、頭頂葉のVIP野(腹側頭頂間溝領域)のすぐ傍の領域にニューロン活動を発見した。

引用 リハビリテーションのための脳・神経科学入門 森岡 周著

rakuten:mottainaihonpo-omatome:11351574:detail

手を使っている時には手を使っている感覚の脳の領域を使いますが、道具を使うと更に見る領域を統合する領域が働くようです。

人が道具を使う時には道具の先端に意識を向けることが出来ます。

しかし、見るのもこれから、体を使うのもこれからの時期、道具が長く大きくなるほど難しいのでしょう。

子どもは満足、大人は掃除のことを考える。そんな一コマでした。

ティースプーン

これは保護者から聞いた話。

スプーン使用が行いにくいお子さん。家ではティースプーンを使っているとのこと。

スプーン操作が安定しないとのこと。

手の状態を見ると、力がすごく弱い。ティースプーンのように細くて小さいモノでは親指で押さえられず、手の中でグラグラしてしまいます。

持つだけなら安定しているように見えるのですが、いざ操作すると使いにくさが目立ちます。

こちらも幼児用のスプーンに変えると安定性がましました。

 

子どもの食べこぼしが多い、もっと上手くなってほしいという時には道具を変えてみるのも手段の一つです。

次回はスプーン選びについて考えます。