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【安心できる場所を作る】認知機能と行動、適応について。

価値観によって認知が変わる

街中で、マスクを腕につけて移動をしている人を見ると

変な気持ちになります。

 

僕の頭の中では、

何故その人は腕にマスクをつけるのであろう。

リストバンドみたいなイメージ?

腕だからアームバンド?

ちょっとオシャレ意識してない?

マスクはオシャレ用品ではなく衛生用品だから口以外の場所につけんときましょ!

こんな考えが巡ります。

これは僕の価値観。

 

ただその人には色んな事情があったから腕につけている可能性があります。

その人の頭の中では

アゴにマスクをつける感触が嫌。

外したいけど、片付けると忘れてしまうかもしれないかもしれないから腕につけよう。

この様に考えているかもしれません。

 

 

SMAPの「セロリ」という歌は

「育ってきた環境が違うから好き嫌いはしょうがない」

という歌い出しで始まります。

秀逸な歌詞で、好きな歌詞です。

自分と人の感覚が違うのだから、違うことを自覚して他者と関わることが

大事になります。

 

認知する

僕たちが思考、行動するためには状況を捉える必要があります。

認知するということですね

 

認知するとは

「外界をどのように認識する」かということ。

同じものを見ても人によって認知の仕方はそれぞれです。

まさにセロリ。

 

認知するための力を認知機能と言います。

集中する、見る、聞く、考える等色んな認知機能があります。

脳は見えないところで色んな働きをしています。

少し前に流行った

「ケーキの切れない非行少年たち」

という本がありました。

多くの非行少年たちと出会う中で「反省以前の子ども」がたくさんいるという事実に気づく。少年院には、認知力が弱く、「ケーキを等分に切る」ことすら出来ない非行少年が大勢いたが、問題の根深さは普通の学校でも同じなのだ。

引用 ケーキの切れない非行少年たち 宮口 幸治 書

本の印象として非行少年の中には、認知機能に凸凹がある子がいて、

そのことで判断がズレていく、不適切な行動をとっている、という内容でした。

 

認知するためには、物や出来事を認知機能で捉えて、自身で判断することが必要です。

 

その認知機能が未熟であったら、同じものをみても形や状況を把握しにくくなります。

自分の思考の過程でつまづきがあれば、行動に移してもつまづいてしまうでしょう。

また認知が出来ていても、偏った考えをすると周りと上手くいかない行動が出てくるでしょう。

認知機能や自身の考えで行動が大きく変わります。

 

分からない=しんどい

認知機能が未熟だったり、得意、不得意に偏りがあることの理由は様々です。

発達年齢、心の不安定さ、加齢、様々な理由で認知することが難しい場合があります。

 

自分自身の能力を大きく超えるタスクの中に身をおけばアクションを起こすことが難しくなります。

苦しんだ結果、不適切な行動を行う場合もあります。

僕自身、そのような経験を多くしてきました。その時は上司や仲間が代わりに活動を

してくれたり、助け舟をだしてくれました。

 

昔聞いた話で

どこかの国のテーブルマナーで手を洗うように置いていた水を他国の王族が飲んでしまった。

それを見てその国の王妃様は一緒にその水を飲んだ。

 

というような話があります。(うろ覚え)

困っている人も助けをもらうことでのびのび過ごすことが出来ます。

 

言語や思考に発達の遅れがある子たちは、授業の中で何を感じているのでしょうか。

椅子には座っているが、何を言っているか分からない中で不安には感じていないでしょうか。しんどくはないでしょうか?

しんどいから離席する、手を出す、大声を出す、様々な行動をします。

 

どのようにすれば分かりやすくなるのでしょう。見せる?短く伝える?環境を変える?

 

困っている方々が安心できる場所はどんなところでしょう。

安心の材料は人なのか、場所なのか、作業なのか、作業の負荷量なのか。

 

子供が最初に頼る相手、遊ぶ相手は大人です。

 

大人がどういう場所を作るか、提供をするか。

どのようにすればそのような場所が作れるのか。

親や支援者が困っている子供たちに考えることはたくさんあります。

 

困っている人々の安心できる場所が増えますように頭をひねっていきます。