サービス担当者会議について
児童発達支援や放課後等デイサービスの事業所ではサービス担当者会議というものに参加する機会があります。
サービス担当者会議は利用児童に関わる支援者が集まって、利用児童の現状や悩み事を共有、支援方法の検討を行うものです。
保護者や支援者から
「支援者間で情報を共有してほしい」
「○○に困っている。皆で集まって支援方法を考えてほしい」
という相談を受けて開催されます。
相談支援員やスクールソーシャルワーカーの方が調整されることが多いです。
情報共有は日頃から行っていますが、より密に行うイメージです。
参加するのは、
- 保護者
- 学校もしくは保育園、幼稚園
- 放課後等デイサービスもしくは児童発達支援の事業所
- 相談支援事業所
- ヘルパー事業所、
- 市役所の障害福祉に関わる事業所 etc
僕が参加したことがある会議で出てこられたことがある方は上記の方々。
会議の内容によってメンバーは異なります。
他にも家庭相談所の方とか様々な方が参加することあると思います。
各関係者は子供のために親のために出来ることを探そうと頑張っています。
そのはずなのに
会議では個々人がバラバラになって意見を言い合っているだけのように感じることがあります
そもそも会議とは
会合して相談、議論すること。また、その集まり
引用元 コトバンクより
上記内容のはずです。
議論ではなく、相手を傷つけあう関わりになっていることが少なくありません。
そんな時は敵対心だけ出来てしまい、その日限りでチームは解散です。
困っていることがあるから会議を行っているのに、未来がありません。
議論は結構!闘争はお断り!!
チームの関係性が良くなることで支援の質も上がります。
まず、チームになるためには、仲良くなるためにはどんな姿勢が大切か、どんなことに気をつけるかを考えました。
会議で気をつけること7カ条
自分の立場で気をつけなくてはいけないことを宣言します。
- 事前の準備が大切
- 専門用語を使って偉そうにしない
- 高圧的な態度は空気を悪くする
- 誰かを責めない
- 質問をしたらやりっぱなしで終わらない
- 意見を言う
- 人を褒める
一つずつ確認。
事前の準備が大切
会議の議題と伝えたいことは大事です。
会議の時点で話が決まってるくらいに根回しが出来ていると完璧!
事前会議でキーマンと意見共有をしておく。
当たり前のことですが、福祉の世界では行っていないことが多いです。
国会で事前に質疑を渡し合ってるのはすごく効率的です。
今までは馴れ合いと思ってたけど見方変わります。
専門用語を使って偉そうにしない
作業療法士、理学療法士は高齢者の部門で指摘されたことがあり話題になってことです。専門用語を出すと距離が出来ます。
人は、分からない言葉が3つ出てくると聞く気がなくなるらしいです。
僕たちの職業は
障害のある子にも分かりやすい授業は皆んなが分かりやすい授業になる
と言うことを知っているのに対大人になるとそのことを忘れることがあります。
自分のおもちゃを自慢してるみたいなスネ夫状態です。
そんな人と仲良くなれるかはドラえもんを見れば分かります。
高圧的な態度は空気を悪くする
誰かが責められてる時は空気が重いです。皆が萎縮します。ポジティブな話が生まれません。
「児童のための支援」というポジティブな話をしなくてはいけないのに、意見が出にくくなる環境を作ってはいけません。
誰かを責めない
これは本当に良くない。そんなことされたら明日から話をしたくなくなります。
チームになれません。
支援者や指導者は仕事で子供に対して、
自己肯定感を下げないように、活動に挑戦出来ないのは自己肯定感が低いからだ
と親に指導をするのに相手が大人だと、簡単に自己肯定感を下げようとします。
自己肯定感下がったチームでは挑戦は出来ません。
質問をしたらやりっぱなしで終わらない
これをすると今の何?と場が止まります。こんな時質問をした本人は得意顔になっていることが多いです。
質問の意図をきちんと伝えないと何を考えているか分からず、話しづらくなります。
意見を言う
突飛な発言、独創的なことを言うとかではありません。
同意なら同意、違うなら違うとだけでも良いので、発言をすることが大切です。
黙っていると相手にされません。
事業所単位で話さないと次回以降はパートナーと認定されません。
人を褒める
これが1番大事です。相手を認められないのにチームは作れません。チーム内の自己肯定感が高まると自信が出て積極的になれます。
他職種の方の行動を誉めた時には「やっていることに自信がもてた」と言っていました。良いことしかありません。積極的に行うべきです。
行動指針
先ほどまでの内容を踏まえて会議での行動指針をまとめます。
- 会議の準備をしよう
- 誰でも分かる言葉を使おう
- 対等な立場で相手を尊重しよう
- 人を責めないようにしよう
- 質問をしたら返事に対して意見を言おう
- 自発的に一つでもいいから話そう
- 人を褒めよう
学校とOTの付き合い方についてOT 土田玲子さんは三つのステージに分けて考えています。
ステージ1は学校もOTもお互いの役割や機能をあまり理解していない段階
ステージ2はお互いの仕事の枠組みを保持しながら互いの力を利用し合う段階
ステージ3は新たな価値観や教育実践が創造される段階
参考文献 OTジャーナル41号4巻 子どもたちの学校生活支援 土田玲子 書
初めて会う先生との出会いはステージ1から始まります。
OTは先生と悩みの共有や具体的な提案をおこなっていきます。
その入り口はOT力より人間力が大切と感じます。
そしてこれは保護者も同様です。
相手も人間ですもの。
尊重しあうことで子どもに素敵な支援を届ける姿勢が出来ます。
この人となら仕事してもいいかなと思われる行動や態度、姿勢がないと協働は難しく感じます。
行動指針を噛み締めて、子どもの未来にむけたチーム作りを目指します。
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