MENU

学童期前期までに所属する子どもの3つの集団について① 家族と愛着

先日子供の保育園での様子を写真で見ました。

テーマは「夏祭り」だったので、踊りや出店の遊びを行っていました。

 

遊びの様子として

  • 踊りは興味がなさそう。踊っている友達がいる中、仁王立ちをしている。家ではよく踊ったり、歌ったりしているので、刺激が多いと止まってしまうのでしょうか。
  • 出店はたこ焼きのおもちゃを配るお店やさん役。一生懸命たこ焼きをとっている様子が映っていました。

この様な様子でした。

いずれの活動でも友達の近くで遊んでいます。

子供同士なので全員距離感が近いです。

 

子どもの年齢を考えると子供の今の遊びは「傍観者的遊び」「並行遊び」の時期になります。

傍観者的遊び‥他の子どもの遊びを見て、大半の時間を過ごす。見ている対象の子どもに話しかけたりはするが、遊びに参加することはない。2歳半~3歳に多くみられる。

並行遊び‥複数の子どもが並行して遊びをする状態をさす。そばでおなじ遊びをしていても、それぞれの子どもが自分の遊びに夢中でお互いに関心を示さない。

引用‥手にとるように発達心理学がわかる本 小野寺 敦子書

 

娘はこの二つの時期ということでしょう。

今は見るときもあれば、同じことをしている時もある。

このような遊びの時期を経過して役割や課題のある遊びへとステップアップしていきます。

また遊びを通じて所属する集団にも変化が出てきます。

 

 

集団について

自分が関わる児童の中で教室に入れないという児童もいます。

理由は様々で、先生が怖い、友達と上手くいかない等ありますが、理由を自分で表現できない子も多くいます。その子らの様子からは

  • 上手くいかないとどうしようと不安
  • 騒がしくてしんどい
  • 授業が何を言っているか分からない等

いろんなことが予想されます。

予想の中に、集団に所属するのがしんどいのかということも考えます。

ヒトはどのように集団に所属していくのかをみていきます。

一般に集団という場合は、

・目標をもち、なんらかの共有される規範がある(目標・規範の共有)

・コミュニケーションや相互の作用がみられる(相互作用)

・互いにその集まりに属していると認識している(相互認識)

引用‥ひとと集団・場-ひとの集まりと場を利用するー山根 寛 著

 

 

今回取り上げる集団は上記の内容のものです。

例えば、家族、職場、保育園etc

いろいろな集団が生活には溢れています。

はてなブロググループもある種、集団に分類されるかと思います。

 

人は人生が始まった瞬間から集団に属していきます。

次に、赤ちゃんから学童期前半までの所属する集団について順に確認していきます。

家族集団

誕生して間もない新生児期(0~6か月)における人にとっての対象関係は、母との二者関係である。

 

3歳を過ぎると母と二人の世界に父親が現れ、さらにきょうだいが加わる。

 

家族を基盤に近隣社会へと生活の場が拡大する。

 

家族が「ほどよい環境」としてはたらくとき、家族はひとの自立を支える基盤となる。

引用‥ひとと集団・場-ひとの集まりと場を利用するー山根 寛 著

一番初めに所属する集団は家族の集団になります。生まれた時から長く所属する集団になります。親と子は子どもが自立していないために、たての関係となります。子は親を頼り、親は子を守ろうとするので自然とそうなるのでしょう。

またきょうだいは、ななめの関係。友達とも指導者とも違う、頼ったり、守りたくなる存在。だけど、関係性も対等に近いから意見をぶつけ合い喧嘩をしてしまう。その関係を通じて人間関係を学んでいきます。

それにしても、父親が関係性の中に出てくるのは3歳とは、、、

現代社会は父親の家庭への参加や母親の社会への参加が増え、こうではないと思いますが。

へその緒やおっぱいでつながっていた関係は強いことが分かります。

家族集団の安定は社会に出ていくことに繋がる

不安を感じた時に愛着対象にしがみつくことができるということが、安心感のよりどころとなり、活発な「探索活動」を支えているという考えを発展させた。つまり、安心の拠り所をもつことによって、子どもは知的、社会的、情緒的経験をつむことができ、健全な発達を遂げ、安定した人格を獲得することが出来ると考えるようになったのである。

引用‥愛着障害の克服 岡田 尊司 書

 

 

なにかあっても家族がいるから外の世界に挑戦が出来る。

「僕にも帰る場所があるんだー」

家族集団の「ほどよい環境」はこういった家庭の安定のことかと思います。

家族の安定は、親が自分を見捨てない、傷つけないということが伝われば、自然と出来てくるのかと。

手を出さない、心ない言葉を吐かない、「あなたのことを考えている」という気持ちを伝えることで自然と出来てくるのではないでしょうか。

 

yotrkosodate.com

さて、家族集団に続いて友達や園、小学校等の集団に所属していくわけですが、そのためには家族集団の安定が必要になる。家族がいるから挑戦できるということが今日の結論です。

長くなったので、残りの二つの集団は②に書いていきます。

一旦、小休止で。