字によって難易度が変わる
前回話が脱線してしまいましたが、書きたいことは別にありました。
文字について書きたかったのです。
小学生になると字を習います。
見て真似をするだけなら、平仮名より片仮名の方が簡単と聞いたことがあります。
「エ」とか「コ」とかのように直線が多いからです。
平仮名は「あ」みたいに丸い部分もあるため、難しいのかと。
線の形、線の本数によって字の難易度は変わります。
得意不得意はありますが、漢字だから難しいではなく、その字がどんな構成をしているかにより字の難易度が変わるように感じます。
「土」よりも「あ」の方が難しいかと。
字を覚えるための力
字を覚えるためにはいくつかの手順を追います。
- 字を見て形を覚える
- 字の読み方を確認する
- 字を見ながら書いて覚える
見る、覚える、体の動きを合わせたり感じたりする。それらの能力を通じて字が覚えていきます。
そのため、
- 見る力
- 覚える力
- 体の動きを感じる力
これらに苦手があるとと字を覚えるのが行いにくくなるかと思います。
字を認識するために一番最初に行うことは見ることです。
そのため見る力が苦手だと字を覚えることは難しいです。
なぜなら字の画数や線の方向を把握することが出来ない、字の大枠の形が分からないということが生じるからです。
目の動き
見る力に影響を与えることの一つに目の動き方があります。
目の動きが上下左右斜めに目を動かすことです。
日常で考えるとボールを捕るときにボールを追いかけたり、
虫を捕まえるときに虫を追いかけたりする時にも使われます。
そして、目の動きは線を目で追ったり、教科書を読むときにも使われます。
目の動きが苦手だと行の読み飛ばしや線の見落としにも繋がります。
目の動きが苦手な子は線の方向を捉えることも苦手な印象を受けます。
見る力の影響
見る力が苦手な子は字を見るときに以下のようなことが起きている印象を受けます
- 同じ線を何回もみている
- 線が重なって見える
- 線を見とばす
- 線の細部に注目しにくい
- 線の方向が分からない
そのため、線が多かったり、少なかったり、形が変わっていたりすることを多く見ます。
そういう意味では写真に乗せている
「美」
この字は結構難しいように思います。
狭い範囲に同じ方向の線が密集し、斜めもある。
上のちょんちょんは長さを合わせなければならない。
などなど難しい点がいっぱいです。
同じ線を見て、横棒の数が増えたりはねの形がいびつになったりすることが考えられます。
画数が増えれば増えるほど細かく見なくてはいけないので見る箇所の重複、見落としが増えていきます。
対策
字を見ることの対策として以下のことが考えられます。
- 大きく書く
- 部位ごとに色を分ける
- 音でイメージをしてもらう
1は大きく書くことで多少見るときの目の動きがぶれても影響のないようにしようということです。
2は一度に見る量が増えると見落としやすいため、赤色から見て、その後に緑のように見る量を減らすということです。
3は見てイメージがつきにくいので、イメージや音など他の刺激を使うということです。
これらの対策が考えられます。
他にも対策や字を書く、覚えるのに影響する要素はあります。一つの考えに縛られず、
いろんな観点で考えていくことが大切です。
臨床で感じたことのまとめでした。
関連する内容の本を見つけたら、また追記していきます。
さよなら~