分かりそうで分からない他人のこと
ヒトと関わっていると
なんでこんなことをするのだろう?
と感じる時があります。
特に、子供と関わっている時にそういったことが起きやすいです。
他人からすると私の行動でも同じように感じる人はいるでしょう。
先日、ホームセンターでアウトドア用の椅子を探しにいきました。
気になった椅子が高い棚の上に置いてあったため、店員を探しました。
周りを見渡すと
- 動きやすそうな無地のシャツ
- ちょうど良いサイズ感のズボン
- 工具の詰まったウエストバッグ
まさにホームセンターで働いています!!という雰囲気の男性がいました。
私が
「あの椅子を見たいのですが、お願いできませんか?」
と尋ねると、男性は
「店員ではありませんので。」
とおっしゃりました。
勘違いをして、声掛けをしたのですが、相手からすれば私に対して
なんでそんな間違いをするのだろう
と感じたことでしょう。
作業の意味の違い
なんでこんなことをするのだろう?
という時に作業の意味の違いが影響することがあります。
作業の意味が変わると、行動が変わってきます。
大人の場合は、捉え方が自分たちと近いので、作業の意味が分かりやすいことが多いです。
しかし、子供は経験や発達の違いから作業の意味が違うことがあります。
また、同じ作業でも下記の内容が変わると意味が変わります。
- 誰が
- 何を
- いつ
- どこで
- どのように
- なぜ
道を歩いている時にセミの抜け殻をみても、私は「夏になったな」と感じて通り過ぎます。
しかし、娘たちは、回収し家に持ち帰ろうとした後、次の抜け殻を探そうとします。
『移動』と『セミの抜けがらをみる』というところまでは同じでも、私と娘では後の作業が変わります。
また、家の玄関で虫かごに入れることは許可しますが、食卓の上で入れる時には食卓が汚れるので止めます。
同じ作業でも『誰が』や『どこで』などが変わると意味や結果が変わります。
引用元 |
捉え方の違い
なんでこんなことをするのだろう?
という時に捉え方の違いがある場合があります。
子供の理解と援助のために 感覚統合Q&Aでは
Q:エスカレーターは乗れるのに、エレベーターは怖がる
という質問に対して
- エスカレーターは視覚で動く方向等の情報をカバーできる
- エレベーターは視覚的変化が無く移動するから情報がとりにくい子は混乱するかも
- 自分がどこにいるかが分かりにくい
- ヒトとの距離が近いから触れられそうで嫌
- 結果が分からず予測できない
- 前庭覚(体の傾きをに関する感覚)
- 触覚(触れることに関する感覚)
- イメージをしたり、推論する力
のように目に見えないものが影響してエレベータの捉え方が変わってきます。
捉え方→認知が変わると行動も変わってきます。
引用元 |
悩んだ時こそ出来ることに目をむける
なんでこんなことをするのだろう?
という出来事に悩んでしまった時、心はどんよりします。
悩むときは上手くいっていないと感じる時です。
上手く出来ないことに意識が向くとなかなか現状から抜け出せません。
書籍【発達の地図】では、子どもの捉え方を考える時に『その中でもできたことは?』ということに着目しています。
ワークシートがあるので、出来たことに着目して記載していくと見え方や関わり方が変わってくるものです。
子育てや療育は予期せぬ出来事の連続ですが、
- 相手のことを知る
- 相手のことを考える
ことが大切です。
観察の中で関わりますが、出来ないところだけでなく、出来ているところを知ろうとすることを心掛けていきます。
引用元 |
今後も臨床で考えていることを整理していきます。
それではまた。