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【マカトン法への招待】発達障がい児だけじゃない!コミュニケーションの基礎は共通している。

書籍 【マカトン法への招待】を読みました。

こちらの書籍は日本マカトン協会が発行されています。

書籍では、

  • コミュニケーションの発達
  • マカトン法について
  • 事例を通じた指導法

等が書かれています。

コミュニケーションの発達の面は、マカトン法に関わらず全ての人に当てはまる内容でした。

書籍の購入は、HP上でのみ行っているようで、日本マカトン協会の口座への振り込みが必要になります。

 

makaton.jp

マカトン法について

マカトン法は1972年にイギリスで生まれました。

現在は世界各国に普及しているとのことです。

発祥国イギリスでは、商店、スーパー、病院、スポーツ施設、病院、警察署等対応できるところが増えているようです。

また、広告や標識、各種公文書、投票所等でも使われているとのことで、生活に浸透していることが伺われます。

具体的な数字が書籍には書いていないので、どの程度普及しているかの真偽は分かりませんが、障がいや福祉の世界に留まっていないことは分かります。

人権擁護の意識が反映されているのでしょう。

対象

コミュニケーションに何らかの障害をもつ子供から成人までのすべての人。

また、イギリスでは、障がいは無いものの、英語が母国語でない方に英語獲得のプロセスとして用いられることもあります。

マカトン法の行い方

マカトン法では、言葉とサイン、シグナルを同時に使いコミュニケーションを行います。

 

サイン
手指による動作表現。マカトンサインと呼ばれています。英国標準サイン言語(手話)を基に作られている。
 
シンボル
絵で表現されるものです。絵カードのイメージです。トイレならトイレの絵がシンボルになっています。知的障害児。者の学習に適したものを選んで創作れました。世界共通デザインを目指していますが、日本では文化に合わせて独自のシンボルを作成しています。
 
「ここ」と言いながら場所を指さす、「バイバイ」と言いながら手を振るなど言葉とサインを同時に使って表現します。
言葉が出ない方は、サインだけを行い相手の気持ちを伝えます。
そうして、言葉だけではないコミュニケーションを学び、伝えていきます。

言葉の獲得の妨げになる?そんなことはありません。

言葉の表出が苦手なお子さんの保護者と話しているとよく言われることがあります。

 

「絵カードのように言葉を使わないやりとりを小さい時からすると言葉を使おうとしなくなると他の事業所から言われた」

 

そんなエビデンスを聞いたことがありません。

 

STと話をしても、言葉が出ない時は積極的に分かる手段でコミュニケーションをとることを大切にすると聞いています。

 

絵カード等を合わせて使っても言語獲得に影響がないというエビデンスは聞いたことがあります。

 

長女にも、私がクセでサインをしながら「ちょうだい」と教えていました。

きちんと、ジェスチャー→言葉+ジェスチャー→言葉という手順で表出していました。
年相応に言語を獲得しています。
 
このことは書籍でも、否定されていました。
ことばの理解だけでなく、話しことばの発達にも有効です。実際にサイン指導を積み重ねて、むしろ発生や話しことばの習得を促進することがわかっています。
 
としています。
伝えたい、伝わったという気持ちを育てることが大切です。
マカトン法に限らず、サイン、絵カード+言葉のようにモデルを見せることは大切です。

コミュニケーションの発達について

書籍の第1章は【コミュニケーションの発達とは?】になっています。
その中にことばの発達を支える力という項目があります。

6つある力の中に

同じ物に注意を向けるー共同注意ー

があります。

これは大人(人)が注意を向けている時に本人も同じものに注意を向ける力です。

大人が犬を見ている時に一緒に犬をみるから

「ワンワンいるね」

と言われた時にワンワン=犬とつながる。

注意を向ける力が無ければ、例えば空を見ていたら、何がワンワンか分かりません。

言葉とモノがつながりません。

そのため、注意を一緒にする力は必要になります。

発達障がい児には注意を絞ったり、一緒にしたりすることが苦手な児童が多くいます。

身振りやシンボル、絵カードを使うと「何に注意を向けると良いか」が分かりやすくなるので、注意を共同することが行いやすくなります。

 

書籍には、他の言葉の発達を支える力やマカトン法の特徴、実際の指導例が紹介されています。

マカトン法の獲得だけでなく、言葉の学習のイメージにもつながるので面白い書籍です。

 

ちなみに指導は講義を受けてから行ってくださいとなっています。

 

今後も書籍の振り返り、アウトプットを行っていきます。

それではまた。