療育中に公園のブランコでは長続きしないという相談を受けます。
事業所ではハンモックを使って大腿部から骨盤、背中にかけてつつむようにしてブランコをしています。
包まれているところが多いので、ブランコ上で姿勢が安定するのも当然なのです。
子供たちが公園の狭い座面のブランコに不安定さを感じて降りるのも仕方がありません。
ただ、長続きしないのは狭い座面ということだけが理由でしょうか。
先日1歳の娘とブランコで遊んでいて、大人の押し方も影響することに気付きました。
R4.12.31時点
ブランコから降りることの理由の一つかもなと。
いつからブランコをこぎ出すかと合わせて確認します。
ブランコに乗り始める時期はいつから?
ブランコに乗り始める時期、大人が乗せるのであれば座ることが安定していたら出来るのですが自分で乗る、こぐとなると難しいものです。
もちろん乗ることについても段階があります。
ブランコに立って乗る時期
ブランコに立って乗る時期に関してはこういう記載があります。
36・68ぶらんこに立ってのれる
引用 乳幼児精神発達質問紙 1~3才まで
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ブランコの座面に足を乗せて、鎖を持って座面に立つ。これは3歳ぐらいに出来るようになり始めるようです。
長女は立って乗るようになった時にはそのまま座面に座ることが出来ていました。
3歳といえば足を交互に出して階段を昇り始める時期です。
それくらい足の支えがしっかりしてくると台に登れるようになるのでしょう。
ただ、こぎ始めるのはもう少し後です。
立ってこぎ始める時期
立ってブランコをこぎ始める時期は「遠城寺式・乳幼児分析的発達検査表」を参考に確認します。
遠城寺式・乳幼児分析的発達検査表も質問項目にチェックを入れることで発達段階の目安がつけられる検査表になります。昭和33年に700名のデータを参考に作られたものです。
ブランコに立ちのりしてこぐ
4歳から4歳4か月の項目にこちらの記載があります。
立って乗り始めてからこぐまでに1年の期間があります。
立つだけではなく落ちないようにバランスをとることはそれほど難しいことなのでしょう。
4歳でバランスが安定してきた時にブランコを立ってこぎ始めます。
遠城寺式・乳幼児分析的発達検査表についてはこちらから
1歳娘のブランコで気をつけたこと
すぐに落ちてしまう
近所の公園にはブランコがあります。
1歳の娘はまだ自分からブランコに乗ろうとは言いません。
「まだ自分では乗れないもの」というのが本能で分かるのでしょう。
持ち上げてとブランコに乗せると喜んで乗せてと言ってきます。
しかし、あまり長続きはしません。1~2回押すと落ちてしまいます。
どうやら僕の押し方がまずかったようです。
当たり前ですがブランコの座面がまっすぐで鎖の曲がりが少なければブランコでの姿勢は安定します。
この状態ですね。
お尻にかかる力を座面が垂直に受ける方向です。
押し方を間違えると
鎖が曲がり座面が傾いてしまいます。
こうなると座面と座るための力がずれてしまい落ちてしまいます。
この時は前から迫ってくる娘の腰を受け止めて押していました。
そうすると体は止まり、ブランコは動くので鎖は曲がってしまいます。
改善案
体ではなく、鎖の赤線より下を押すことで鎖が曲がることは防げました。
試してはいませんが、娘が自分から離れていくタイミングで押すとブランコの動きに逆らわないので、鎖が曲がらないのではないでしょうか。
それでも5回くらいで娘はブランコから降ります。
押し方を変えることでブランコに乗り続ける回数は平均5回連続で押せるようになりました。
回数は増えましたが、まだまだ少ないです。
降りた後に
「もう1回」
というので楽しいとは思うのですが。
- まだまだ座ることが不安定、大人が優しく押すため刺激が足りない。
- 集中力が続く時間が短いので、弱い刺激だと動きたくなる。
- スピードが速くなると怖くなる。
これらの理由があると思います。
まだまだ発達途中なので、娘が楽しいと感じるやり方で遊んでいきます。
自分からブランコに乗って座る R5.3.9
1才9か月時点ではブランコに乗ろうとしなかった次女。
あれから2か月経ち、1才11か月になりました。
ブランコに乗ろうとする姿が出てきました。
ブランコが揺れると姿勢を支え続けることが出来ません。
片足は乗せられるもののもう片方の足を持ち上げられるほど姿勢が安定しません。
ブランコの座面を押さえる手伝いをすることでブランコに座ることが出来ました。
しかしブランコの座面の傾きに体を合わせることが出来ません。
乗った瞬間にブランコが傾き、落ちてしまいます。
娘はブランコによじ登るという新しい動作を獲得しました。
今後もブランコの動向についてまとめていきます。
それではまた