- 寝かしつけで気をつけること
- 原始反射について
寝かしつけは難しい
赤ちゃんが泣いている理由の一つに[眠たいこと]が挙がります。
眠たいから機嫌が悪い。
機嫌が悪いから泣く。
決まった時間に泣いたり、目をこすりながら泣いている時には眠たいから泣いている可能性があります。
我が子は眠たい時に、抱っこをしながらお腹や背中をポンポンすると眠ることがあります。
間違えてはいけないのは【ことがある】ということ。
毎回、同じ方法をしたからといって寝るワケではありません。
ポンポン叩いて寝ることもあれば、抱っこをして歩き回ることで寝たり、泣き疲れて寝たり、とその時々によって変わります。
色んなことをして寝た時に、親には一つの試練が待っています。
抱っこをしている赤ちゃんをどのようにベッドや布団に戻すのか。
これがなかなか難しい。
ベッドに戻す過程で赤ちゃんが起きてしまうことが多いんです。
世の保護者が苦労していることでしょう。
今日は寝かしつけに影響するある反射について整理します。
寝かしつけは対応した方がいい
反射とは関係ない話。
寝る時の例の一つに[泣き疲れる]を挙げました。
ほったらかしてもいつかは寝るかもしれません。
しかし、抱っこやトントン等、あやすことは後の発達にもよい影響を与えます。
心理学者のエリクソンはライフサイクル論を提唱しました。
その中で、0~1歳の課題として【基本的信頼感を学ぶこと】が挙げられます。
自分を信じ、人を信じる根幹となるものです。
学びのためには、保護者からの無償の愛を受けることが必要です。
赤ちゃんは、お腹が空けば、乳をいただき満腹感を得て、寒ければ温めてもらうなど生理的欲求を満たしたてもらうことで充足感を得ます。
その経験が自分は守られている、愛されている、安心できるという思いを形成します。
その中には、眠い時に心地よい眠りに誘われるということも含まれます。
赤ちゃんが眠たい時にあやすことは、自分で考えて行動しようという自律心や守ってくれる親がいない園や小学校でも頑張ろうという心の支えに繋がります。
寝かしつけに影響する反射について
モロー反射という原始反射があります。
原始反射は
健常児の運動発達過程において出現する
次第に消退していき、抗重力的姿勢保持機能や正常感覚パターンに取って代わり、これらの運動発達の背景には、姿勢反射の発達が関係する
引用:作業療法評価学 医学書院 編集 岩崎テル子 他
とされており、成長に欠かせないモノです。
モロー反射も発達において必要なモノになります。
- 出現時期
妊娠28週から生後6ヵ月
お母さんのお腹の中ですでに出現しているので、産まれた時にも見られます。
- 出現の条件
頭が急に傾く(後ろに傾ける)と腕や足が伸びて外に開き、その後曲げて内側に閉じる。
動画で見るとこんな感じです。
この頭を急に傾けるいう動き、どこかで覚えがありませんか?
赤ちゃんをベッドや布団に移す時の動きです。
私の場合、移し始めや私の腕を赤ちゃんの頭から抜くときに、頭の動きを出してしまうことがあります。
この反射が出現するとビクッと体が動くため、眠りが浅いときだと起きてしまうこともしばしばです。
反射が無くても世のお父さん、お母さんは赤ちゃんをゆっくりと移動させると思いますが、ゆっくり動くことは大事なことなんですね。
また、モロー反射は危険に準備する反射です。
産まれて間もないころは大きな音が聞こえた時にも起きます。
そのため、寝ている時に静かにすることも大切です。
体感として、始めは大きな音や体の変化に反応して、統合される前は音での反応は少なく、体の変化(首の傾き)で生じることが多いように感じます。
腕の抜き方で気をつけていること
腕を抜く時には
- 首の近くを手で持つ
- 手の甲と頭が当たるように手を回す
- 赤ちゃんを布団に置く(この時に反対の手で頭を支える)
- しばらく止まる
- 腕をゆっくり抜く
という手順を意識しています。
手の平を頭に当てている時よりも滑らかに抜ける気がするので手の甲を頭に当てています。
高齢者の介助現場でも使われる技術の一つです。
古武術的にも安定するのでゆっくり動きやすくなるはず!?
反射はたくさん起きる方が良い
このモロー反射等原始反射は回数チケット制と言われています。
使えば使うほど減退していくものです。
そのチケットの枚数は人によって変わりますが、減退していくことが望ましいです。
起こさないように日頃から静かにしようなどと考えなくて良いです。
赤ちゃんがモロー反射を起こしている時には育っていると思って関わりましょう。
寝ている時には勘弁ですが。
- 赤ちゃんが寝ている時にモロー反射が起きると目が覚める時がある
- 赤ちゃんをベッドや布団に移す動作はモロー反射を起こしやすい
- ゆっくりと静かに移すことが大事
- 原始反射はたくさん起きる方が良い
今後も生活の中で気になったことをまとめていきたいと思います。
それではまた。
参考文献