著者の不登校の実体験から現在までのお話
漫画家の棚園正一さんは自身の不登校の経験を漫画にしております。
以前、研修会で話を聞き、小学生~中学生の不登校の時に感じていたことを知りました。
その際の感想はこちら
棚園さんは不登校をテーマとした書籍をいくつか出版されています。
「学校へ行けない僕と9人の先生」
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こちらはAmazonkindleで無料配信されていました。
他にもいくつかある書籍はkindleでも有料となっています。
今回、書籍の中から
「学校へ行けなかった僕と9人の友だち」
を購入しました。
棚園さんの中学生から社会人の現在までのお話です。
学校に行けないことによる悩みの描写は大学進学を目指す塾に所属してから少なくなったように感じました。
「ふつうの高校生」
にあこがれていることも描かれていましたが、社会に出てからは漫画が上手くいかないことについての悩みが多かったように思います。
一生懸命生きていると目の前の問題が大きな課題になってくるのでしょう。
こうなってくると不登校だったからという個別の特有な悩みではなく、仕事が上手くいかないという皆が抱える悩みにも思えます。
棚園さんの経験から得た気づきを振り返っていきます。
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好きなことがあることの大切さ
好きなことや大事なことがあることが心の支えになることに気づかされます。
棚園さんにとってそれは漫画や絵を描くことでした。
描くことで人と繋がることが出来る。
描くことが生活の目的になる。
描くことが人生を支えてくれているように感じました。
信州大学 医学部 本田秀夫教授は発達障がいの二次障害を出さない要因の一つに
好きなものがあるということを挙げられていました。
好きなモノがあるからしんどい時にも頑張ることが出来る。
好きなモノや大事なことに出会えることにも意味があることを教えてくれました。
居場所の大切さ
居場所の大切さも書籍には描かれています。
書籍の中で
「ふつうの高校生」に憧れている場面が何度か書かれていますが、
大学を進学を目指す塾に通う中で、自分が塾に通う理由として
「学校に馴染めなかったこと」
を友達に伝えると
「あー分かる」
と共感される場面があります。
それ以降、「ふつうの高校生」に憧れる描写が無くなります。
共感されたことで、
「自分の感覚が自分だけのモノじゃないこと」や
「自分の居場所の大切さや価値」に気付いたようでした。
国立民族学博物館 准教授 広瀬浩二郎氏は全盲になってから、盲学校に行ったことで自分の文化を誇ることが出来たそうです。
マイノリティとして生活をすると自分と他人との違いを感じ、自分を認めづらくなるのかもしれません。
自分の居場所があることが心を支えてくれます。
まとめ
自分自身不登校の児童と関わる機会がありますが、関わりの軸の一つに
- この活動ならしてもいいと感じられる
- この場所ならいてもいいかなと思える
これらのことは意識していきます。
今後も書籍の感想をまとめていきます。
それではまた。